妻が乳がんを患った際に一番最初に行ったことは病院選びでした。
私たちの場合は少し特殊で、海外に住んでいたので病院選びの選択肢が多くありましたが、
ここでは日本の病院選びで考慮したこと、比較したポイント、振り返ってみて気を付ければ
よかったなと思うことを勝手にまとめて書きたいと思います。
以下に記載する比較できるポイントを紙にマトリックスにして、各ポイントを
3段階評価なりにしてまとめると、頭の中だけで考えているより病院選びの方向性が
固まると思います。
定評
こちらは言うまでも無い気がするので詳しいことは割愛しますが、
それなりに名が知れている病院を選んだ方がやっぱり良いのかなと思います。
治療の体制
乳がんに特化した体制が整っているのか、これが一番重要な気がします。
勿論、名医がいることを優先順位1位に持ってきて選ぶ方もあるでしょうが、
持論ですが、体制が整っている病院にはおのずと有名医師がいたりします。
しかも名医、名医と騒いだ結果、めちゃくちゃ人気で診察をまたされたり
手術の順番がまわってくるのを待たされたりしても嫌ですよね。
例えば、病院のサイト以外に乳がんに特化サイトをもっているか調べてみる。
これだけでもどれだけその病院が乳がん治療や研究に力をいれているかが分かります。
あとは各病院で乳がんの治療実績を数値としてちゃんと出しているはずなので
そこで病院同士を比較するのも良いと思います。
あとは精神腫瘍科などもあるとなおいいのではないでしょうか。
精神腫瘍科については前回記事に書いていますのでこちらからどうぞ。
治療の選択肢
これも重要だと思います。
検査を受けた病院でそのまま治療が始められるか。
同時再建手術ができるか、抗がん剤治療ができるか、放射線治療もできるか、
検査機器は最新機器が揃っているか。PET-CT等
病院の雰囲気
まずは病院全体の雰囲気です。私の妻が通院している病院はとてもきれいで、
病院スタッフ皆さんの感じがとても良いです。常に患者を第一に考えてくれている
気がします。
乳がんの検査、手術、その後の長期にわたる治療で何年か通院することを考えてると
病院の雰囲気はとても大事だと思います。
考えてみてください毎週または毎日のように冷え切った冷たい雰囲気の病院に行くのは
嫌ですよね。
立地
病院の全体の雰囲気と同じようなことをいいますが、乳がんの治療で病院は長く付き合っていくものです。
通院するのに比較的交通の便がよい場所を探すのがいいと思います。
これはもし、放射線治療などになった場合、毎日通院しなくてはならないので、何回も乗り換えが
あって、何時間もかかる病院では本当に参ってしまいます。
私たちは良い病院が見つかれば引っ越しも考えていましたが、往復数時間かかりますが運よく交通の
便がよいところに病院がきまりました。
家族、親せき、友人の紹介
乳がんになったことを家族や親せき、友人にいうと、
「○○病院に知り合いがいるから紹介するよ」とか
「○○は○○病院でがんの手術したから行ってみたら」とか言ってきて、
時に裏で話を進めて、いつの間にか行くことになってたりします。
周囲の人たちは良かれと思ってやってくれて、大変ありがたいこと
なのですが、あくまで一つの情報として捉えた方が良いと思います。
決して周りが言う「○○病院」が乳がんで有名であるとは限りません。
あまり焦らない
今振り返ると「焦り」は禁物だなと思いました。
私たちの病院が探した結果、悪かったわけではないのですが、
乳がんを告知された後はパニック状態でした。
なので、「一刻も早く治療が始められたらどこでもいい」なんて
非常に安易な気持ちで病院を探していました。
私の妻の場合、非常に初期でみつけたもののトリプルネガティブ乳がん
だったので、それが更にパニックを増大させていました。
でも、1-2か月でそれほど大きく容態が変わるわけでないことが
後に分かったのでもう少し、慎重に病院選びをしてもよかったのではと
思っています。
最後は、相談してみる
乳腺科でセカンドオピニオンを専門にやっているようなクリニックも
多く存在します。そういったところにまず行ってみて、今後の乳がん治療の
ガイドライン含め、相談してみるといいかもしれません。
乳がん患者の方、告知されたばかりの方ならお分かりになると思いますが、
告知直後はパニック状態です。こういったクリニックで話を聞いてもらい
アドバイスをもらうことで少し整理されてきたりするかもしれません。
何より、治療に向かって前進していくと少し気持ちが楽になってくるものです。