妻がよく言われて嫌な事、且つ私も頭にくること、といったら大げさかもしれませんが
少なくても気に障る言葉があります。
これは乳がんの患者、乳がん患者の近くにいる家族にしか理解できないことなのかもしれません。
もしくは私たちが気にしすぎなのかもしれませんが、
妻が乳がんになって言われていやだったことがあります。
半分愚痴になってしまうかもしれないので、
「そんな記事みたくない!」って方はここで読んでいただくのをやめていただいたほうが
良いかもしれません…。
まずは、乳がんになった初期にどうしても知人、または会社関係者に病気になったことを
伝えなければならなかった時、言われて嫌だった言葉です。
それは「乳がんなら治るから大丈夫だよ!」という言葉。ごく一般的、一般的には初期で
発見されれば完治の可能性があることはよく知られているし、これが当事者以外の方から
口に出てくるのは今の世の中の乳がんに対する意識からすると自然な言葉なのかもしれません。
しかしこの言葉が目の前で出てくると気に障ります。
私も妻が病気でなかったら、そういった言葉がでてきてしまったかもしれません。
だから、これは単なる愚痴なんです。わかっています。
でも、言いたくなることは乳がんにもいろいろ種類があるし、「がん」は「がん」ですよ。
こういった乳がんに対する意識の低さが日本国民の検診の受診率を下げている原因の一つ
なのかもしれません。私も今となっては反省しています。
次に、妻が抗がん剤終わって、治療がひと段落したときに言われた一言です。
「もう、治ったんだね!よかったじゃん!もう大丈夫なんだよね!」という言葉。
不思議とこの言葉、風邪をひいて治ったときにいわれれば、うれしい一言ですよね。
でも乳がんとは闘いの長い病気ってことをわかってくれている人は少ないです。
手術して、がんを取り除いて、抗がん剤をうったらハイ終わり!って思っている方が
世の中には多くいらっしゃいます。
患者本人はここから何年も再発、転移という恐怖とも闘わなければならないし、
何か月か、1年かに一回の検診のたびに恐怖を覚えるのです。
先日の抗がん剤後のPET-CTでも同じです。結果がでるまで本当にご飯が喉をとおりません、
私は異常かもしれませんが、妻が患者なのに私もそのレベルまで恐怖を覚えます。
もう一度いいますが、これは私たちの愚痴です。共感していただける人もいらっしゃる
かもしれませんが、反論があるかたも大勢いらっしゃるかと思います。
でも、少なからず患者の気持ちは思った以上にセンシティブになっているのです。
私もこれから、病気の方に一言かけるときは今まで以上に言葉を選びたいと思います。