今回はトリプルネガティブ乳がんの実際をお伝えしようと思います。
トリプルネガティブ乳がんはサブタイプの中でも最も治療の難しい乳がんとして
知られていますが、5年生存率等データは見ますが、
実際はどうだったのか気になる方もいらっしゃるとおもったので、書こうと思いました。
ちなみに、私、妻も最初は余命とか生存率とか見るのが怖くて、調べなかったのですが、
病気の進行が進むにつれて、逆に残された時間はどれくらいなのか?
そして、残された時間何ができるのか、を考えるようになり、逆に同じトリプルネガティブ乳がんの
患者さんのブログ等を調べて、残りの時間、つまり余命を調べるようになりました。
でもやはり、なかなか情報が出てこないのと、もちろん今まさに皆様、闘病中という
現在進行形の方の情報が多く実際の声を聴くことができませんでした。
私の妻は昨年、トリプルネガティブ乳がんとの闘病の末、亡くなりました。
私に今できることはこういった闘病の経験や生の声を皆さんにお伝えすることだと思っています。
あくまで妻の例ですので、何の統計データでもありませんので、あらかじめご承知おきください。
妻は若年性のトリプルネガティブ乳がんで、初発はわずか34歳の頃です。
初発から約2年後に肺、骨に転移、その後は抗がん剤をいくつか変えつつも、
最期は肺や、肝臓、骨、脳へもガンが転移し、
多臓器不全といった状態になり抗がん剤が使えない体になってしまい、
緩和ケア病棟に亡くなる2週間前に移り、
初発から5年弱(4年と10か月)でこの世を去りました。
妻はよく「東京オリンピックまで頑張りたい!」というのが口癖で
ついにその希望も叶いませんでした。
まさに統計が示すように5年を生きることがとても難しいガンなのだと
私の妻も例外ではなかったのだと思い知らされました。
どこか「自分たちはきっとなんとかなる」と希望を持てたのは2年目の再発までですね。
その後は、必死に残りの人生をいかに楽しむか妻は考えていました。
ただ、この5年という生存期間は何もしないで得たものではないと思います。
しっかりと標準治療をして、最新の治療薬とかに目を光らせ、情報収集して、
先生にも色々質問して最適、その時点で最高の選択を妻としてきた結果だと思います。
あとは何より本人、妻の計り知れぬ努力と勇気、精神力の賜物かと思います。