確か一回目の抗がん剤が始まってから1週間後の週末だっただろうか、
この日はカツラを妻と作りに行くことになっていた。
パクリタキセルの抗がん剤が始まって2週目くらいから髪の毛が
抜けだすと先生から言われていた。
「抜けないこともあるんじゃない」なんて思い、先生に質問して
みましたが、みなさん漏れなく抜けてしまうみたいです。
ただ、この日時点で、妻の抗がん剤治療はまだ1週目だったので
全くと言っていいほど抜け毛が目立たなかった。
選んだカツラ屋さんは一般的なカツラでも有名な某会社ですが、
乳がん患者も専門に取り扱っているところで、
プライバシーにも配慮されており、完全に予約制となっていた。
お店の内部は一般のカツラの作成とは違う部屋が用意されていました。
乳がん患者用のカツラは全ての髪の毛が抜けてしまうことを
想定されているので、完全に頭を覆うタイプのカツラになっている。
部分カツラとかそういったものではない。
種類も豊富で、髪の毛の質から肌色の頭皮になっているもの、
なっていないもの、値段もピンからキリである。
私は迷わず妻に一番いいものをと思いお店の人に尋ねた。
もちろん一番高いカツラを勧めてきましたが、
髪の毛が抜けてしまうことは女性にとってとてもショックな事だから、
なるべく自然なカツラを買ってあげたかった。
確かに、カツラって値段に比例して良さ、というか自然感が変わってくる。
私の月収が吹っ飛ぶくらいの値段だったか迷わず購入した。
選んだのは一番髪の毛の長さが長いタイプで、
季節的に寒かったのもありますが、半年ある抗がん剤治療のなかで、
髪型を変えたり、夏に向けて短くしたり
色々変化がつけられると思い、長いタイプにしました。
メンテナンスもしっかりしており、1年間12回分のメンテナンスも無料で
ついていた。カツラを持っていくとシャンプーやブローをしてくれる。
まあ、安い買い物ではないのでこれくらいあたりまえですかね。
追記:
抗がん剤が無事に終わりましたが、妻の場合は働いたりしていないので
あまり外に出て、カツラをかぶる機会がなかったのでニット帽などでほぼ事足りました。
カツラその人それぞれのライフスタイルに合わせてあまりかぶる機会がないようで
あればそこまで高価で良いものでなくても良いのかなと思いました。